【JEPXって何?】「電気代が10倍以上」という冗談のような事態を整理しました。

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一部の新電力においては「電気代が通常時の10倍以上」という冗談のような事態になってます。そもそもどうしてそんなことが起こっているのか、私の心がざわついているので整理します。

大層当たり前の話から始めてますのでが興味のある方はご覧ください。

電力会社の発電・調達方法について

まず、電力会社が電気を売るためには作らなくては(発電しなくては)なりません。

発電方法は火力・水力・原子力、風力、太陽光発電と様々ございますが、原発停止中の状況下ではLNG(液化天然ガス)を燃料とした火力発電が主役のようです。

今回の主役:LNG(液化天然ガス)

LNGというのは液化天然ガスの意味です。
天然ガスは石炭や石油に比べ燃焼時に二酸化炭素発生量が少ないため、地球温暖化抑制に寄与しているといわれています。さらに、「窒素酸化物の発生量が少なく、また硫黄酸化物やばいじんが発生しません。」との事。

石炭や石油に比べる環境にやさしい天然ガスですが、輸入頼みです。諸外国は気体をパイプラインで運ぶわけですが、日本は天然ガスを液化させてタンカーで運びます。
液化天然ガスがLNG(Liquefied Natural Gas)です。これが備蓄が難しく(気体をマイナス162度で液化しているからね)、必要量を適正価格で調達するのは難しいらしいです。

現在、この発電用のLNGが全国的に不足なのです。

電力会社の電源構成について

ここで話はそれますが、各電力会社の調達割合を示すものを電源構成と言います。

東京電力エナジーパートナー2019年の電源構成

ミツウロコでんきの電源構成(2018年)

この電源構成、公表の義務は無いようで最新データーの年数はバラバラ・公表していない会社もあります。

2社だけ取り上げてみましたが、電源構成の半分以上はLNG頼みだという事がわかります。

 

今回の主役②:日本卸電力取引所(JEPX)

500社もある新電力の中には自社で発電事業を行わず、全て買付でまかなっている事業者もあります。

買付け方法は色々あるようですが、そのうちの1つに卸取引所から買付する方法があります。
日本卸電力取引所。JEPXといわれてます。
設立は2005年で、電力自由化の流れの中で設立されました。日本に電気の卸売取引所はこの1社しかありません。

発電設備を持っている事業者でも卸取引所(JEPX)は使います。電気は貯蔵ができないからです。余ったら売り、足りなかったら買うのです。

そして、新電力の中にはJEPXからの調達:100%という電源構成の会社もあります。

今回の問題は、全国的なLNG供給不足により各社自家発電が追い付かず、みんながみんな、JEPX頼みになってしまい価格高騰。現在の取引価格が青天井なのです。

 

1月13日0:00に確認したJEPX 一日分のチャート

瞬間最高価格200円/kwh越えしてます。

みんなが大好きな楽天でんきの従量単価は東京電力エリアで26.50円/kwhです。

「市場連動型プラン」の方は今すぐ切替を

新電力の中には「市場連動型プラン」ものがあります。

電気代の内訳は電源調達料(JEPX取引価格)+託送料(送電代)+再エネ賦課金+会社経費(利益)でして、要は電気代がJEPXの取引価格と連動するのです。

平常時のJEPXは、売り余りなので電気代が安く済みます。

が、「こんなに騰がると思わなかった」事態が起こってしまったという事です。

月々400khw使うご家庭の場合、楽天でんきならば10,600円ですが、市場連動プランで平均値を150円/kwhで換算すると60,000円。200円/kwh換算で80,000円なわけです。

楽天でんきと比べると10倍にはなりませんが、値上がり幅としては想定外です。

まずは契約プランと約款の確認。(「市場連動プラン」の数は少ない)

新電力会社はすべて危ないかというとそんなことはないです。市場連動型プランを提供している会社は数社程度のようです。

【市場連動型プラン提供会社】

・自然電力

・エルピオでんき

・ダイレクトパワー

・テラエナジー

・ハチドリ電力、等

当然、全てを網羅していないのでご自身の契約はご自身で確認の程。

エルピオでんきは、スタンダードプラン、市場連動型プラン両方あり、市場連動型は昨年2020年10月から提供を開始したようです。(連動型プランは現在受付停止中)

市場連動型プランの方は今すぐ他の電力会社に切り替えましょう。

尚、エルピオでんきは自然電力からの乗り換えならば、次回検針日を待たずとも最短(大体3営業日程度)で切り替えするとの事。該当の方はすぐにやられた方がいいかと思います。

超格安電力サービス【エルピオでんき】

又、他の市場連動プランをお使いのかたも解約新規をすれば次の検針日を待たずとも切り替えが可能との事。

電気料金の高騰(通常時の10倍!?)で自然電力を解約した話。検針日前に電力会社を変更する方法。 | いつかは夢のミリオン☆マイラー!?

方法は上記のブログをご参考にしてみてください。実体験が寄せられています。

【約款内でJEPX変動分が影響する場合もあり。】

エフエネでんき 約款‗別表 

4.調達調整費

各契約種別における料金につき、一般社団法人日本卸電力取引所のスポット市場取引における、毎月 1 日からその月の末日までの期間で 13 時から 22 時の時間帯における各地域のエリアプライス平均値(以下、「調達単価」といいます。)に応じて、以下に定める調達調整費の還元または追加請求を 行うものといたします。

通常だれも読まない約款ですが、契約先の約款は、見ておいた方がよさそうです。

尚、料金プランが市場連動型プランでなく、約款に「調達調整費」や「電源調達費」といった名目でのJEPX変動価格の転嫁条項がない場合、それでも電力会社が価格を値上げをするためには供給約款の変更が必要です。変更にあたっては経産省の許認可がいるので、ここまでやってくる可能性は低いと思います。

供給約款は必ず作成されています。電気事業法で決まっているからです。HP上で出てこない場合は「電力会社名 約款」でググってください。エルピオでんきはHPらしきものは出てこず、サイトマップもなく、そうやってググって出てきました(改善希望)。

管理人は心配性なので、自分の契約先の約款変更の告示方法は確認しました。

「市場連動型プラン」でなくてもそのうち値段は上がるとおもう。

「市場連動型プラン」でなく約款にもそれっぽい記載がない場合、とりあえずひと安心ですが、JEPXの価格高騰分は電力会社が飲み込むしかありません。

 

株価には影響ないかもしれませんが、auペイとポンタのバラマキには影響ありそうです。

なんだか電力各社の乗り換えキャッシュバックキャンペーン終焉の予感がします。

尚、みんな大好き楽天でんきは電源構成の公表が無い為、今回の高騰で影響が出たのかどうかは今のところ不明です(楽天の次の決算でわかるとおもいます)。

今、エグイ価格で取引されたLNGは、燃料調整費として3月以降の電気代にに跳ね返る可能性大です。

燃料調整費は、5か月前~3か月前の燃料調達コストを平均して、電気代に加算される費用です。ここ最近はマイナス単価でしたがそれも終わりの予感がします。

 

 

FXというよりは、先物やっちゃった感あります。ちなみに、コモディティ(商品)先物は「絶対にトレンドに逆らってはいけない」そうです。個人的な値ごろ感はアテにならないので、そういう意味では早い損切りが大事です。市場連動型プランの方は、一日でも早い措置(電力会社切替)が望まれます。

 

おわり(停電に備えよ)

なんでこんなことになってしまったかというと寒波の影響による電力需要増・天候不良による太陽光発電不足と、中国がLNGを爆買いしている(オーストラリアとケンカ中につき、石炭を買わせてくれないから)&LNGタンカーがパナマ運河で渋滞しているとか、天災と人災がコンボ決めてこうなってしまったようです。

思った以上に不安定な世界を生きているというのを実感してしまいました。

事実、電力供給不足による電圧低下もチラホラ起こっていて、通常コンセントの電圧は100Vよりちょい高めの電圧で来ているので(108~105V位)ちょっとくらい下がっても影響はないのですが、これが100Vを切るとなると海外製の電化製品なんかは動作不良が発生することもあるようです。さらに電圧がさがるとブラックアウト(停電)です。

災害でなくとも平時の停電に備えて、モバイルバッテリーくらいは買っておきましょうか。

この需給ひっ迫は2月くらいまで続くとの見方が強いので、地域の電力会社のでんき予報などで動向は注意しておいた方がよさそうです。

 

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