まんず、就活生の就職希望ランキングに入ることはないだろうという業界です。
建物管理ってなにやるのというと、清掃さんや点検屋さんの手配です。
そして実働は「清掃・点検のお知らせ」という張り紙をエレベーターの横に貼る仕事です。
だれにでもできそうでしょ?誰にでもできます。
そして建物管理会社の社員が清掃・点検するわけではありません。あくまで手配。
実際の作業は下請けさんに発注します。
マージンはいただきます。中抜きです。
直接発注すればいいんじゃないの?
ブローカー嫌いは一定数いらっしゃるので不要論はなりたつのは致し方ありません。
しかしエンド(客)とサプライヤー両方の事情を見てみましょう
サプライヤー側の事情
仕事をするには「ワタシ清掃できますよ」という営業(広報)活動をする必要がありますが、この営業活動というのはとてもロスが多いのです。
皆さんがゴミ箱にすてるチラシ、あれも営業活動。見積もり一括おまとめサイト。見積もりつくるにも現地調査と積算は必要。5社見積もって1社にきめたら4社は時間のロス。
「現業で評判を作って次につなげる」事が営業活動の最大効率化でどこの会社にも実践的です。しかし、エンドユーザーは次につながらない。現場(物件)が1つしかないから。
そうすると、現場の数が多い総合管理会社をターゲットにするのが効率がいい。なので、(下請けになる)のは一つの最適解なのです。
エンドユーザー側の事情
今は、小さい会社でももだいたいHPを持っていますし、CtoCレベルで仕事をつなぐプラットフォームも隆盛しているので、管理会社のような中抜を通さず建物メンテナンスを行うことはできなくはないです。
実際の作業について、きちんとやってくれるのか?心配です。一番いいのは作業しているところを見張ることです。
値段は安いが作業がいまいちで、言っても改善が見られないなら会社を変更しましょう。
ただし変更の都度、入居者に業者変更のお知らせする必要があります。
入居者?そうです、一戸建てで管理会社つけているところはないでしょ。大体マンションか、賃貸アパート、特定・不特定問わず利用者が多い用途・規模の建物に管理会社は入ります。点検も清掃も建物内・場合によっては室内に入ります。セキュリティーの観点から不審者なのか関係者なのかを入居者にお知らせする必要があるのです。
会社選定→作業を見張る→変更→入居者にお知らせ、これを館内清掃・植栽選定・消防設備点検・貯水槽清掃、業別に実施します。
一つ一つは雑務の範疇ですが、クソ面倒ですね。
さらに事務的な作業として、支払いが発生します。うっかり支払いを1回忘れたら、業者側からお断りが来る可能性もあります。
エンドユーザーってサプライヤーにとってそんなに有り難みは無いんです。
さきにいいましたが、業者にとって旨味のある顧客は物件を多数持っている客です。
それがエンドか中抜きかは関係ないんです。むしろ下請法で縛られている総合管理会社の方が安心です。
そのような下に置かれた立場であくせく雑務にかかるのはなんとも大変ですね。
うーん、自分の業界安泰かもという気がした。
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